子供が健やかに成長するには、十分な睡眠と運動、食事はなくてはならないものです。どちらも現在の日本の乳幼児は不足している傾向にあり、多くの家庭で意識的に取り組む必要があると言われています。
しかし、がんばりすぎなくても子供はちゃんと育つので、何時間眠らせなければいけない、野菜を食べさせなければいないと考えすぎない方がいです。大事なのは、子供の欲求を尊重することです。自主性を尊重することでもあります。
睡眠も食事も運動も、寝たい・食べたい・やりたいという、子供自身の欲求がなければなりたちません。大人から一方的に、何時から何時まで寝なさいとか、これだけの量をたべなさいとか、運動しなさいと言われたら、むしろやる気がなくなります。(大人でも同じですよね?仕事や家事で分かっていることまでいちいち指示されたらやる気なくなります)
睡眠~早寝早起き神話に惑わされず、子供に合わせて~
日本の乳幼児の睡眠時間は、他の国と比較してかなり短い傾向があります。脳の発達や記憶の定着、学習に睡眠が大事なのは言うまでもないことです。また、十分な睡眠で情緒が安定し、ストレスに強くなるともいわれています。
そんなわけで、必死で子供を早く寝かそうとしている方もいます。
しかしながら、大人でさえ毎日同じ時間に寝起きするわけではなく、その日の体調や活動によって寝る時間も長さも違います。未就学児の睡眠はさらに未熟なので、一定の時間に寝起きさせることにこだわりすぎない方が親子ともに楽です。
モンテッソーリ教育で有名なマリア・モンテッソーリは、子供が眠い時に眠れ、起きたい時に起きられる環境が大事だとしていました。言われてみれば当然です。子供の体調にあわせたベストな睡眠は、子供と向き合わないと分かりません。
幼児になれば、時に集中して寝る時間をオーバーすることもあるかもしれませんが、集中を邪魔するより、好きにさせてあげた方が楽しい1日の終わりになるのではないでしょうか。後日、著しい悪影響が出るのであれば、その後はある程度早く眠るように促せばよいと思います。日中に機嫌よく過ごしているなら、神経質になる必要ないでしょう。
ただ、大人中心の生活リズムで、夜でも蛍光灯の光が明るい部屋で過ごしているなら、子供がちゃんと眠くなる生活リズムにかえた方が安心です。その上で子供が寝ないなら、起こしておけばよいと思います。
(赤ちゃんはまだ自力で寝ることができない場合も多いので、眠そうにしていたり、眠くなるタイミングで寝かしつけたりしましょう)
日本の乳幼児は睡眠時間が足りていない⁉
生後0ヵ月から半年の赤ちゃんの睡眠を整えるためにやるべきこと
運動~体を動かす遊び~
幼児はスポーツをやっている子より、やっていない子の方が運動能力が高いという調査があります。スポーツでなく、何が子供の運動能力を高めるのかというと、「体を動かす遊び」です。
特定のスポーツのプロを目指すのでなければ、スポーツではなく、体を動かす遊びをした方がよいでしょう。子供が楽しいと思う体を動かす遊びに取り組むと、効率的に運動能力が向上します。
体を動かす遊びが脳も育てる!幼児期はスポーツをしない方が運動神経はよくなる
食事を楽しむ
離乳食を始める時期は生後半年頃がよいと言われています。離乳食の最大の目標は、食べる楽しみを知ってもらうことです。食事については、乳幼児期はムラがあるので、食べる量や種類は気にしないようにしましょう。
多くの子供は野菜嫌いです。もし、野菜を食べないことで大きな不都合があるのであれば、人類は滅んでいると思います。離乳食の栄養バランスについての啓蒙が無い時代には、多くの子供は野菜はほとんど食べていないのではないかと思います。
子供はエネルギーになる炭水化物が重要な栄養素で、だから子供は炭水化物を好んで食べます。野菜嫌いだった人も、大人になってサラダバーが好きになったりします。大人になると体がビタミンを欲するからだと言われています。
人間は、自分の必要な栄養が好みとして反映するように、うまい具合にできているようです。
野菜を含めて、いろいろな種類の食べ物を食べられればそれに越したことはありませんが、そうでなくても、子供の食欲を信じて、食べたいものを美味しく食べていれば、幼児期はOKだと思いましょう。
我が家の例でいうと、1歳の時に恐ろしく偏食だったのが、3歳までに徐々に食べられるものが増え、保育園では野菜も含めて完食するようになりました。相変わらず家では野菜は食べません。野菜を食べて欲しい場合は、保育園に行くといいと思います。
一番いけないのは、食べることを強要することです。食べること自体が嫌になってしまいます。食べることが好きであれば、徐々に食べられるものは増えていくでしょう。
母乳がいいのか?
無理なく母乳育児ができるのであれば、最短6ヵ月は母乳で育てるとよいようです。離乳食が始まってからも、できるだけ長い期間、母乳で育てたほうがよいという説もあります。ミルクを選ぶときは、アラキドン酸(ARA)が配合されているか確認しましょう。
母乳育児のメリットを最大化するコミュニケーション型授乳