赤ちゃんが床で寝ない!授乳が眠い!ネントレしない対処法

赤ちゃんってひとりで寝てくれませんよね。すやすや眠っていても、布団に寝かそうとしたら高性能センサーが働いて起きてしまうという。

赤ちゃんには、ひとり寝のトレーニング、いわゆるネントレをした方がいいのでしょうか?

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赤ちゃんがひとりで寝ないのは生き延びるため

生後半年未満の赤ちゃんが、ひとりで寝られないのは普通です。親が辛くないのであれば、ひとりで眠れるようにする必要はありません。

ネントレなどせずに自力で寝ちゃう赤ちゃんもいますし、少しのトレーニングで自力で寝ることを覚える子もいます。しかし大抵の赤ちゃんにとって、自力で寝ることは困難なことです。

困難というよりも、理にかなっている、自然なことです。

なぜなら、赤ちゃんがひとりで寝ることは危険だからです。文明が発達する前は、ひとりで寝かされるということは、生命の危機を意味していました。

寝ている赤ちゃんをひとりにしておくというのは、人類の子育てにとって普通のことではないのです。

現代でもネンネは危険と隣り合わせ

外敵がいた大昔と違って、現代社会なら赤ちゃんがひとりで寝ても安全ではないか?と思う方もいるかもしれません。

しかし現代でも、ひとり寝のリスクはあります。

厚生労働省の調査(2017年)では、SIDS(乳幼児突然死症候群)は、0歳児の死因の第4位です。第3位は不慮の事故で、その中には睡眠中の不慮の窒息も含まれると思われます。

SIDSは、同室に大人がいると発生するリスクが低くなるといわれています。また、睡眠中に窒息しても、そばに大人がいれば異変に気づける可能性が高まります。

自力で寝ないのは赤ちゃんの危機管理能力であり、人間の赤ちゃんはひとりで寝ない、そういう存在なのです。特に事情がなければ赤ちゃんと一緒に寝る(もしくは、そばにいる)とよいでしょう。

赤ちゃんにとって授乳=食事ではない

ずっと一緒にいるにしても、できれば早く眠りに落ちて欲しいですよね。床で眠って欲しいですよね。

授乳と睡眠の間隔をあけるなどで、授乳と睡眠を関連付けないようにすると寝付きがよくなるという説がありますが、実際には意味はなさそうです。赤ちゃんって、授乳中に寝ることが多いですよね?

おっぱいを飲みながら眠ってしまうのではなく、眠くなった不快感をおっぱいをくわえることで、落ち着かせている場合もあります。

赤ちゃんは、おっぱいをくわえていても常にグビグビ飲んでいるわけではありません。おしゃぶりが効力を発揮するのは、必ずしも飲む必要がないからです。

眠くなると、意識が低下してきたり、体がだるくなったりして、赤ちゃんは不快感を覚えます。眠くて不快であるにも関わらず、多くの赤ちゃんは自力で眠れないので、抱っこなり、おっぱいりで、安心させながら寝かしつけする必要があります。

ちなみに、母乳の場合は、時間を決めて授乳するよりも、赤ちゃんが欲しがるときに欲しいだけあげた方が、赤ちゃんの成長によい影響があるという調査結果があります。

眠いにしろ、お腹がすいているにしろ、おっぱいを欲しがったら、あげておけばよいでしょう。

抱っこやおっぱいで、すやすや眠る赤ちゃんを見られるのもごくわずかな期間です。親が辛くないのであれば、存分に寝かしつけてあげましょう。

ただ、うとうとしながら添い乳をすると、赤ちゃんに覆い被さって窒息させてしまう危険があります。授乳の時は、起き上がりましょう。

寝る前のルーティンは不要

赤ちゃんが眠りやすくなるように、寝る前にやること(ルーティン)を決めるといいといわれます。絵本を読むとかですね。

ルーティンで眠るようになる赤ちゃんもいるかもしれませんが、実際にはルーティンを覚えさせている間に、生活リズムが整って眠るようになるケースがほとんどではないかと思います。

朝に太陽の光を浴びて、日中はよく遊び、夕方は強い光を浴びない、寝る前は興奮させない、朝寝や昼寝を適度にして疲れさせすぎないなどにより、生活リズムを整えれば、細かいルーティンなんて些細なことです。

そもそも普通に生活をしていれば、大きなルーティンが自然と出来上がります。ご飯を食べる→お風呂に入る→歯磨き→布団へ、というように、日々の繰り返しで、赤ちゃんは自然と1日の見通しを持てるようになります。

わざわざルーティンを確立しようとがんばることはありません。

寝たときと同じ状態でないと途中で覚醒しやすい?

人は深い眠りと浅い眠りを繰返しますが、浅い眠りの時に起きてしまう赤ちゃんがいます。よくいわれるのが、寝たときと同じ状態でないと、途中で起きやすい、という説です。

例えば抱っこで寝かしつけた場合、眠りが浅くなるタイミングで「あれ?抱っこじゃないぞ!?」と気づいて、起きちゃうという。

しかし、実際には、単純に眠りやすい状況でないと再び眠りに戻れなくて起きやすいということだと思います。

我が家の場合、1歳くらいまで昼寝はずっと抱っこでした。床に寝かせると途中で起きてしまい、再び寝かしつけをするのが面倒ですし、時間もその分かかります。寝かしつけが授乳でも、抱っこしていれば起きませんでした。

抱っこし続けることが、赤ちゃんの安心や安全につながり、それが親の仕事なのだと割りきって、昼寝中はいっさい家事をしませんでした。

夜も赤ちゃんが寝たからいって、抜け出して家事でもやろうものなら、起きちゃったりします。赤ちゃんが眠っている時はそばにいましょう。寝不足になりがちなので、家事なんてやらずに、寝落ちすることこそ正解です。

ちゃんと睡眠がとれれば、赤ちゃんも親も機嫌よく過ごせますよね!

自力で寝る力をつけないといけない?

親が寝かしつけをしていると、自力で寝る力が育たないという説を唱える人もいます。

人間の子供は柔軟なので、トレーニングすれば自力で寝ることに馴れるかもしれません。しかし、赤ちゃんは寝かしつけしてもらう気持ちよさは感じられません。親も、腕の中で眠る幸せがなくなるということです。なによりも、トレーニングしても、ほとんどの赤ちゃんは自力で眠れるようになりません。無駄に泣かせるだけです。

いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』によると、短期的には、泣かせっぱなしのネントレをした場合、睡眠に問題のある赤ちゃんの割合は少し減ります。何もしないと68%で、ネントレしたら56%だそうです(つまり、ネントレしても半数以上は睡眠に問題がある!ネントレが奏功する可能性は低い!!)。そして、気分の落ち込を感じる母親の割合は、ネントレすると15%、しないと26%だったそうです。しかし、6歳の子供に追跡調査すると、睡眠の面でも、母親の気分の面でも何も違いはなかったそうです。

ネントレしないとひとりで寝る力がつかないというのは、一部の赤ちゃんに一時期はあてはまるかもしれませんが、どの子もそのうち寝るようになります。

親が辛いのであればネントレすればいいと思いますが、そうでないなら赤ちゃんを泣かせてネントレする意味はありません。

赤ちゃんにとって床が眠りやすい場所になれば、床で寝ます。トレーニングしなくても成長とともに寝てくれるようになります。

我が家の場合、夜は8ヶ月から、添い寝(寝たふり)をすれば床で寝るようになりました。もちろん、トレーニングもしてないですし、子供は泣いていません。

同時期に寝たふりに切り替えたママさんが多かったので、赤ちゃんの動きが活発になってきたら試してみるといいかもしれません。『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』は、生後半年くらいには重要な発達がおこっていて、自力で寝る練習を開始するにはよいタイミングだとしています。

いずれにしても、時期は前後しても、いつかは寝てくれます!

床への着地方法

自然な寝かしつけをする場合は、抱っこスタイルもしくは、授乳スタイルになることが多くなると思います。いずれにしても、寝かしつけた後は、そばにいるというのが基本です。

月齢が低い頃の昼寝は、寝かしつけの前に飲み物や本を手の届く範囲に配置して、赤ちゃんが寝ている間は抱っこしっぱなしというお母さんも多かったです。我が家もそうでした。

しかし、毎日ずっと抱っこしているのは大変ですし、時々は床に下ろしたいですよね。しかし、そうとすると、起きるんですよね。

私も、子供が寝たので床に下ろそうとして少し移動した時に(まだ下降させてもいないのに)、突如、目がパチッと開いて、びっくりしたことがあります。

昼間は1歳くらいまで寝ている間中抱っこしていました。うちの子は敏感だったので1歳までかかりましたが、他のお母さんはもっと早めに下ろせるようになってました。

1歳になったらマットレスに下ろすようにして、2歳になったら添い寝で寝るようになったので楽になりました。

当時は知らなかったのですが、いろいろなグッズがあるので試せばよかったです。

トッポンチーノ

トッポンチーノは、モンテッソーリ推奨の小さなクッションです。トッポンチーノに赤ちゃんを寝かせて抱っこします。赤ちゃんが寝たら、トッポンチーノごと床に置くという。

そのまま寝かせられる授乳クッション

月齢が低いうちはこういうのも使えそうです。授乳しながら寝たら、そのまま寝かせるという。ただ、ちょっと高さがあるので、転落が心配です。

それでも、ひとり寝はさせない

ふかふかの素材だったり、赤ちゃんの体勢によっては窒息のリスクがあります。高さがあるクッションから転落する恐れもあります。

便利グッズはいろいろありますが、いずれにしても寝ている赤ちゃんをひとりにせず、見守ることが大事です。

夜間授乳が眠い!睡眠不足がツラい!そんな時は

昼間は抱っこのままでもいいとして、夜は辛いです。我が家では、夜は大人のマットで添い寝しました。ベビー布団だと硬いせいか起きてしまいました。(⇒「赤ちゃんをどこで寝かせるか?フローリングでもベビー布団がおすすめ」)

授乳が眠くて起きられない人は、寝るチャンスを最大限に生かしてください。0歳の赤ちゃんのスケジュールは、夜7時~朝7時まで寝て、さらに朝寝、昼寝、夕寝って感じです(朝寝、夕寝は成長と共に無くなる)。子供が寝ている間は親も寝ることにすれば、夜は12時間くらい眠れます。

私の場合、夜の睡眠は細切れでしたが12時間のうち半分くらいは眠れたので、昼間はあまり眠くなりませんでした。

夜だけでは足りない人は、朝寝、昼寝、夕寝の時も寝たらいいと思います。

赤ちゃんが寝たら家事をしようという気持ちは捨てましょう。赤ちゃんが寝ているときは、一緒に寝るか、お茶でも飲みながら見守るのが仕事です!

家事は赤ちゃんが機嫌よく遊んでいるわずかな時間を使い、赤ちゃんのために最低限やらねばならないことをやりましょう。

大人ための家事、特にパートナーのための食事作りや洗濯はやめましょう。逆に、育児に参加する頻度の少ないパートナーに、家事をしてもらいましょう。

7時になったら、赤ちゃんと一緒に眠ること。パートナーがその後に帰ってくるなら、赤ちゃんが寝てる間に家事をしてもらいましょう。

赤ちゃんがいると家事がはかどらないので、赤ちゃんと寝ていない方が家事をするというのは合理的です。どちらかが辛そうなら分担を毎日交代する、土日で交代するなど、負担が片寄らないようにしましょう。

常に抱っこでないと寝ないなら

昼も夜も抱っこでしか寝ない場合、限界に達する前に、パートナーとシフト制にして、お互い数時間の睡眠は確保できるようにしましょう。パートナーが仕事をしていても遠慮することはありません。仕事より、月齢の低い赤ちゃんの世話の方がよっぽど大変です。

頼れる親戚や友人がいたら、助けてもらいましょう。預けられる月齢になったら、一時保育なども検討したらいいと思います。

抱っこでしか寝ない状態は永遠には続きません。心身を病む前に、お金で解決できるならそうしましょう!