幼児期に英語だけは学んだ方がいい理由

基本的に幼児期の勉強(英語以外)には意味がなく、小学生の間に他の子に追いつかれてしまいます。そして、本質的には、子供の非認知能力を向上させることが、学力にも就職にもよい影響を与えるのですが、そのために親ができることはほとんどありません。

せめて学業成績だけでも向上させたいと思っても、親ができることは、学力の高い子が集まる学校に通わせるくらいです。勉強しろといっても子供はやらないし、指示をされれば、むしろやりたくなくなります。

子供の知能・非認知能力を親の力で向上させるは非常に難しいのですが、学業成績という観点でいえば、唯一英語だけは親が力になれます。

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子供に英語を身につける上での3つのゴール

子供の英語環境を考える時には、次の3つのゴールのうち、どの道にいくのか意識するとよいです。言語はコミュニケーションツールなので、集団で長時間過ごすような環境(主に学校)がないと、身に付きません。

1つ目は、インターナショナルスクールに行くという選択肢です。ただし、日本語がおろそかになる可能性があります。

2つ目は日本の学校に通わせつつ、ネイティブ並みの英語を身につける道です。これは、完全なバイリンガル環境を用意しないと厳しいです。例えば、幼稚園の後に、毎日のように英語のアフタースクールにいったり、小学校入学から英語の学童に毎日通うなどです。

3つ目は、コミュニケーション能力は諦めて、英語の発音やリズムに馴染ませるという道です。おそらく、多くの家庭にとって、一番現実的な選択肢だと思います。このやり方では、本当の意味で英語が身に付くことはありませんが、その後の英語学習のハードルを下げることが期待できます。

このページでは、「英語の発音やリズムになじませる」だけでも、その後の英語学習に効果があることを解説していきます。

なぜ英語がは特別なのか

英語が他の教科と比較して特別なのは、知能が高くなくても、身につけることができるという点と、高度な問題解決能力がなくても(ただ英語を知っているというだけで)よい成績をとることができる点です。

日本で生活していれば、自然に日本語を身につけるのと同じで、十分な英語の環境があればだれでも英語を身につけます。日本語の得意な日本人もいて、国語の成績がよかったりしますが、外国語としての英語の試験は、英語が分かりさえすれば問題自体は難しいものはありません。

国語では、「著者の意図に近い選択肢を選べ」のような思考を試される設問があったりしますが、英語の場合は、簡単な事実関係を確認するような問題(例えば「なぜ友人は遅刻したのでしょうか?」といったような)がほどんとです。

文法や単語も、ある程度決まったものしか問われません。

知能が高くなくても、英語を身につければ、英語の得点は高くなります。日本では、学業として、英語がまだまだ重視されているので、他の教科が期待できそうにない子は特に英語教育に力を入れるべきです。

逆に他の教科もできそうな地頭のいい子は、英語も難なくできる可能性が高いので、そこまでこだわる必要はないかもしれません。

日本で求められるTOEIC800~900点台なら大抵なんとかなる

個人的な経験ですが、私は英語が大の苦手で成績もひどいものでした。しかし、社会人になってからオンライン英会話と独学でTOEICを受けたところ、900点台半ばくらいのスコア(確か950点くらい)でした。

そこで実感したのは、TOEICで900点台は、ネイティブが身につけている英語力からすると、まったく大したことがない、という事実です。ネイティブの幼児の足元にも及びません。しかし、日本ではTOEICで900点あれば、就職や大学で有利になることがあります。実際に海外の企業を相手にビジネスをしても、少し実践をつめは、通用するようになるでしょう。

英語は国際語であるため、各国なまりの英語や、第二言語として完璧でない英語を話す人が多くいるため、「正しい英語」の幅が広いか、そもそも「正しい英語」なんかない、ということになります。発音がちょっと違うだけでネイティブでないと扱われてしまう日本語に比べると、懐が深いというか、高いレベルが必ずしも必要でない言語です。

その上、日本で要求される英語のレベルは、さらに甘いものなので、苦手科目にしてしまうのはもったいないです。

なぜ英語を学習するのはつらいのか

英語学習のつらさは、インプットの効率の悪さにあります。語学でやるべきことの半分は暗記(=インプット)なのに、そのインプットが効率的にできないのです。英語を聞いても、まったく音を聞き取れないからです。

中国人は英語が得意だと言われますが、その理由は中国語と英語の文法が似ているからだけでなく、中国語の発音が豊富だからです。中国語の細かな音の違いを聞き取れることが、英語の音を聞き分けることにもつながっているようです。

意味の分からない音源を聞いていても、発音が聞き取れるのと、どのような音かさえわからないのとでは学習効率が異なります。

インプット無くしてアウトプットはできません。言語の原点はコミュニケーションなので、インプットでも大事なのは「読む」より、「聞く」です。そして、その「聞く」でつまずいてしまう日本人は、英語学習の効率が悪いのも仕方がありません。

DVDのような映像コンテンツから学べる3歳くらいになったら、英語の音に親しむ取り組みをするといいと思います。我が家の取り組みは、「3歳から始めるDVD英語!買うのは1~2枚のDVDとプレイヤーだけ!」へ。