2歳は「イヤイヤ期」でも、「自分で!期」でもなかった!親を試しているわけでもない

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思い通りでないとがまんできない

1歳から2歳になると、自分でできることが増え、また、物事が理解できるようになってくるので、「思い通りにやりたい!」「思い通りであってほしい!」という欲求が強くなります。そして、それが叶わないと荒れます。自制心や相手の立場を理解する力が育っていないので、些細なことでも思い通りにいかないとがまんできません。

がまんができないことは、まずは基本的な生活習慣からはじまります。それがいわゆるイヤイヤ期です。

我が家の場合、1歳をちょっとすぎた頃から、なんでもイヤ!イヤ!モードになり、おむつを替えるのは特に苦労しました。思い通りにいかなくてもギャー!となっていました。運んでいたおもちゃを落としただけで、寝転がって荒れていました。

「魔の2歳児」は好奇心の拡大と自制心のなさのコラボ

1歳後半になると、なんでもイヤイヤするのは落ち着いてきました。慣れて許容範囲が広がったのか、もくしは芽生え始めた自制心のおかげも多少はあるかもしれません。

一方で、まわりで行われていることを認識しはじめ、好奇心の対象が広がると、何でもやりたがるようになります。

よく2歳児はイヤイヤ期と言われますが、まわりを見ていてもなんでも嫌がるイヤイヤ期は1歳で、2歳はなんでもやりたい期を迎える子が多いようです。

1歳も2歳も根底にあるのは、思い通りでないとがまんができないということです。自制心と理解力が育まれる過程で自分の欲求がストレートに出てしまいます。

親が試されているわけではない

2歳児のイヤイヤを、「親がどこまで許すか試している」とか、さらには、「親の愛情を試している」と解釈する人がいますが、そんなことはありません。

親が許さないことで、結果として許されることと、そうでないことを理解することはあっても、試すために親をイライラさせているわけではありません。

試されてると思うと嫌な気持ちになったり、反対にさらなる愛情をそそがないといけないのではないかというプレッシャーを感じるかもしれませんが、子供はシンプルにやりたいようにしているだけなので、肩の力を抜いて見守ればよいだけです。

「自分で!」は、自立心の現れではない

2歳のなんでもやりたい期は、「自分で!期」ともいわれます。「自分で」という響きに子供の自立心を感じますが、2歳のうちの子を見ていると自立心とは違うようです。

確かに「自分で!」「自分で!」と言うのですが、使い方が間違っているんです。親の靴下を「自分ではくー!」と言ってはかせたがったり。自分でやるべきことの範囲が明確に分かっているわけではありません。「母さん、うんちした?」とズボンを覗きこまれて気が遠くなったこともあります。

自分のことを自分でやりたいのではなく、なんでもやってみたいんですね。

やりたい、やって欲しい、揺れ動く心

自律したいのではなく、実態としては思い通りにしたい、そうでないとがまんできないという状態です。だから、自分でやりたいときはやりたいし、時には親にやって欲しい時もあります。

2歳のうちの子は照明を付けるのが好きなので、抱っこしてあげるか、時には自分で踏み台を持ってきてスイッチを押していました。

しかしある日、抱っこをすると怒って私の腕をつかみました。最初は何のことかわからなかったのですが、私にスイッチを押して欲しいのだと気づき、そうしてあげると満足して笑顔になりました。

自分でやりたい時もたくさんあるけれど、やって欲しい時もあり、その時々で思い通りにならないと怒ったり、泣いたり。

モンテッソーリ風にいうと、秩序の敏感期

思い通りにしたいのは行動だけではありません。身の回りの物を理解するにしたがって、それらが自分の思い描くようにあってほしいと思うようになります。

物の置いてある場所だとか状態、順番にこだわり(=自分のルール)を持ち、思い通りになっていないと不快を示します。

2歳になったうちの子は引き戸が開いているのが気になるようで、ちょっとでも開いていると「ちょっとドアが開いてる!(閉めて)」と言います。

モンテッソーリでは、「秩序の敏感期」と言っています。

イヤイヤの程度は子供の個性

自制心は少しずつ育まれ、3~4歳くらいにはある程度がまんができるようになり、また他者の感情を理解する能力もついてきます。

それまでは少しでも嫌なことがあればそれを全力で表現しますし、やりたいことはなんでもやってみます。個人差があるので、イヤイヤが無い子も激しい子もいますが、親のせいではなく、それぞれの子供の個性です。

親が子供のイヤイヤにどう対応しようが子供の将来には何の影響もありませんが、親の心の平穏には関係があります。イヤイヤ対処法は「2歳のイヤイヤ期が落ち着いた叱るよりも効率的な伝え方!」へ。

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